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1: プール (2)
スレッド一覧[1]
【1:2】プール
1 名前:作家人 2010/11/12 12:47 ID:zwDJeDiu
2002年12月20日第一刷発行
著者 松久淳+田中渉
発行所 株式会社小学館
定価:本体1100円+税
総ページ数 143

2 名前:作家人 2010/11/12 13:18 ID:zwDJeDiu
本多孝好が、ペンネーム使って書いたのかと思った。
でも、本多孝好の小説に出てくるほど、
主人公が妙にこしゃまくれたり、ひねくれたりしていない。

帯には、『天国の本屋』シリーズの著者が描く、絶対零度の最新恋愛小説、と銘打たれている。
絶対零度の恋愛小説ってどんなのよ? って気がしないわけではないが、
それよりも、気になったのは、『天国の本屋』シリーズと書かれているその内容。
もしかしてそれが、この「松久淳+田中渉」コンビの代表作なのだろうか?
機会があれば、是非、読んでみたいと思ったよ。

さて、プールについてだが、気になったのは、91ページからの、ナホバ族の説明が長くね? ってのと、48ページからの、広戸がグランドキャニオンからオハイオ州まで歩いた下りだ。
何か物語と重要な関係があるのかと思ったけど、別にあんまりないのなら、殊更強調しすぎるのもどうかな、と…。

一方、気に入ったのは、その他、全部だ。
流線型をした人はいない、というカッコ良すぎる冒頭から、
斑目さんが現実に即してきっちり死ぬところ、
そして、単に脇役だと思っていたその斑目さんが、実はそうではなかったということ。
てっきり、彼は、「余命数か月のガン」が売りで(←あくまでも小説内のキャラの立ち位置としての話です)、この人との対比で、生きてるってことを暗に考えさせるためだけに登場したキャラクターだと勘違いしたわけです…。
また、最後も相当渋いです。
回顧シーンがあっても、
通常、小説のラストは「今」を描くことが常だと思うのですが、
この小説は違います。
この終わり方は、かなり斬新でした。
過去の恋愛ミステリー(?)で小説を終える、なんて、
よっぽど考えられたプロット、あるいは構成でなければ、
読者は満足しないと思います。

こういう終わり方もあるんだ…
と、非常に考えさせられた小説でした。
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